二畳台の表替え
思い出せないぐらい随分前に私が納めた「二畳台」の修理の依頼です。土台(床)は生かして表と縁を替える「表替え」の作業です。常に座布団が乗っているためゴザは傷んでいません。でも紋縁はすり切れてボロボロですね。
- 昔私が納めた二畳台
- 隅はボロボロです
ちなみにすべてを新規にすれば、紋の寸法に合わせて土台(床)の寸法出しをするので紋がきれいに並んだ二畳台になります。
紋縁は仕入れるたびに微妙に大きさが違います。この二畳台の一辺の紋数は16。その誤差も16倍。今回仕入れた縁は前回使用した縁より一辺で1㎝ほど小さい寸法になっていました。そこで8紋目と9紋目の間に1㎝ほどの小さい紋を作って長さの調節をしました。ちょっと見た感じでは分からない良い感じになっているでしょう~。
- 8紋目と9紋目の間に小さな紋を作った
- 真上から見る
- 角に丸い紋が出る
このメンドクサイ作業を4ヶ所行うことで四隅に丸い紋を出すことができるというわけです。このように隅に丸い紋が来るように作るのが有職畳の基本です。
畳職人からすると気を使い時間も掛かる仕事。でもお客様にはその大変さがわかりずらい仕事です。
- 本堂の定位置に置く
- 常に座布団が乗ります